オーナーインタビュー

BESSの暮らしはどうですか?
「ログハウスでの暮らしってどんなもの?」「田舎暮らしに憧れているけど…」。木の家での暮らしを思い描いている方へ、BESSのログハウスや個性派住宅にお住まいのご家族の実例をご紹介します。新たな暮らしを始めた経緯、用途により異なるログハウスのスタイル、家づくりへの思いや暮らしぶりなど、ぜひ参考にしてください。

ワンダーデバイス

緑に導かれ、ますますここが好きになる。

ストーブの前で聴くブラームスが最高

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中央アルプスの山ろくに建つのこの家に、Kさんは月に1、2度、週末にやってくる。今のところ別荘として使っているが、将来は夫婦でここに暮らすつもりだ。

「環境のいいところだから、できるだけ自然の中に身を置いて、季節を味うようにしています」木々の、土の、稲穂の匂いに気持ちが和んでゆく。散歩の時間が愛おしい。

夏の朝食、昼食は、ほとんどベランダでとるそうだ。朝はトーストとコーヒー、バナナにヨーグルト。昼は信州のそばかパスタ。パスタは、ご主人の得意料理のひとつで、トマトをそのまま2~3個使って薄味に仕上げる。南アルプスの悠々とした姿や、里の風景もごちそうだ。秋になったら、りんごもおいしい。気分がのると、夕方、外でさんまを焼くこともある。

ストーブの楽しさも知ってしまった。「部屋の明かりを暗くして、ストーブ脇のロッキングチェアに掛けてブラームスピアノコンチェルト2番を聴きながら、コーヒーを飲むのが最高です」コーヒーにも少々こだわりがある。家から歩いて10分ほどのところへ、中央アルプスの湧水を汲みに行き、大好きな豆グアテマラで淹れる。

ストーブクッキングもお手の物だ。ダッチオーブンに、桜のチップを入れて鶏肉や豚肉の薫製を作ったり、カボチャ半分やジャガイモ丸ごとを入れて蒸す。トマトチャウダーやクリームシチューも、ほかの鍋とは違う深みがでるそうだ。そうそう。大きいケトルでもお湯が自然に沸くので、パスタを茹でるお湯にも、お気に入りの「陶器の湯たんぽ」にも使える。

伊那谷との出会い、青桐の木との出会い

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ここに住み家を定めたのも、この青桐との出会いがあったから。K夫妻とって守護神のような存在であり、この家のシンボルツリーでもある。

ふだん滋賀県に住む夫妻は、かねてから老後は自然豊かな場所で暮らしたいと思っていた。そんなある日、たまたま観たテレビ番組で、「伊那谷の老子(タオ)」こと詩人・加島祥造氏を知り、彼の生き方と、彼が暮らす土地に強く魅かれた。「伊那谷という場所へ一度行ってみたい」その願いは思いのほかすぐに叶う。ご主人の勤続三十周年記念で、信州各地を巡る機会を得たのだ。

初めは伊那谷がどこか分からなかった。「伊那」とあるのだから伊那市のどこかだろうと市役所を訪ねて、天竜川沿いの広い地域を指すと知る。夫妻がまず訪ねてみたかったのは、加島氏が暮らす中沢だ。それはお隣の駒ヶ根市だという。もちろんその足で向かった。

中沢の風景は、テレビで観たとおり素敵だった。ふるさとの丘から眺める中央アルプスも素晴らしかった。「伊那谷で家を探してみようか」二人して同じことを考えていた。今度の旅で、別荘を持つのにふさわしい場所が信州にはたくさんあることが分かった。けれど、どうしても駒ヶ根が自分たちを惹きつける。「うまく言えないですが、この土地には雰囲気的に清潔感があるように思えたんです」奥様はそう話す。

帰ってからインターネットで情報を調べ、次の機会には不動産屋を訪ねた。そうして出会ったのがこの場所だ。当時はプチペンションが建っていた。何より二人の気に入ったのは、庭にある大きな青桐の木だ。葉を生い茂らせ、パラソルのように建物に大きな影を投げかける姿は、まるでこの土地の主みたいで、しかも自分たちを待ってくれていたかのようだった。それが今から9年前のことである。

手間を楽しめるのが大人の豊かさ

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青桐は枝張りも見事で、葉をたくさん茂らせ、夏には直射日光をさえぎってくれる。落ち葉は驚くほどの量だが、自然のサイクルとともに生きる豊かさも感じている。

しばらくは、その古いペンションで過ごした。しかし、地盤が下がってきたり、断熱性が悪く結露したり不具合がでてきたから、建て替えを考え始めたころのことだ。BESS駒ヶ根(当時のビッグフット)に立ち寄ったのは偶然だった。「展示場の雰囲気がよかった。木の家は憧れでしたし、何よりお相手してくれた営業の櫻井さんの感じのよさに、夫も私も気に入ってしまいました。いつ行ってもおひさまに当たっているみたいに心地よくしてくれるんです。とても素敵な女性ですね」

初めはファインカットログが候補に挙がった。いや待てよ、カントリーもいい、ジャパネスクも捨てがたい。最終的には、年齢のことを考えメンテナンスが少なくて済むこと、コストが自分たちの資力に見合うことなどを考慮し、ワンダーデバイスに決めた。

あの青桐はもちろん活かした。工事の際には、根を傷つけないように注意を払ったそうだ。「秋の落ち葉の片づけはたいへんですが、この木にはずっとこの家と私たちを見守っていてほしい」Kさんはそう言って、青桐を見上げ目を細める。

この家で過ごすようになって、ますます駒ヶ根の自然が好きになった。「春になると一斉に花が咲きます。一気に春が訪れる感じです。芽吹きの季節もきれいです。でもその後、行くたびに雑草に庭が埋もれているので、その作業にけっこう時間がとられます。タンポポの根っこには手を焼きます」そう言いながら、Kさんの顔はうれしそうだ。落ち葉の片付けと一緒で、手間を楽しめるのが大人の豊かさなのだ。